豆知識

インプラント治療中の仮歯って必要?その役割と注意点を解説

▼目次

 

インプラント治療の過程において、仮歯が果たす役割は非常に重要です。しかし、その役割や必要性について、詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。今回は、インプラント治療中の仮歯の役割と、仮歯で過ごす期間、さらに注意点について詳しく解説します。  

 

1. なぜ仮歯が必要なのか?インプラント治療における役割

インプラント治療では人工の歯根を顎の骨に埋め込む処置を行いますが、この治療には段階があり、最終的な人工歯が入るまでには数ヶ月かかることがあります。その間に使用されるのが「仮歯」です。仮歯には、以下のような役割があります。
 

①見た目を保つため

歯が抜けたままの状態では、人前で話すことや笑うことに抵抗を感じる方も少なくありません。仮歯は一時的に歯の見た目を補うことで、日常生活での心理的な負担を軽減します。
 

②噛む機能の補助

完全な咀嚼力はありませんが、仮歯があることである程度の噛む動作が可能になります。これにより、食事の際のストレスを軽減できる場合もあります。
 

③歯並びの維持

歯がない状態が続くと、隣の歯が動いて元々のスペースと変わってしまうことがあります。仮歯は歯並びの乱れを防ぎ、最終的な人工歯の正しい位置を確保する助けになります。
 

④発音のサポート

前歯がない場合、発音が不明瞭になることがあります。仮歯が入ることで、言葉の発音をサポートする効果も期待できます。
 
このように、仮歯は単なる見た目の問題をカバーするだけでなく、治療の質や結果にも関わる重要な存在です。
 

 

2. インプラント治療時の仮歯で過ごす期間はどれくらい?

仮歯を使用する期間は、インプラント治療の進行状況や患者様の口腔内の状態によって異なりますが、一般的には3〜6ヶ月程度が目安です。この期間は、インプラントと骨がしっかりと結合するための「治癒期間」となります。以下に、仮歯で過ごす期間について解説します。 
 

①一次手術後の治癒期間

インプラントを顎の骨に埋入した後、すぐに人工歯を装着するわけではなく、インプラントと骨が結合するのを待つ期間が必要です。この期間中に仮歯を装着することで、見た目や噛む力を補います。
 

②骨の状態に応じた期間調整

骨の量や質によっては、治癒に時間がかかる場合があるため、仮歯の使用期間が長くなるケースもあります。一方で、即時荷重といってインプラント埋入と同時に仮歯を装着するケースもありますが、すべての患者様に適用できるわけではありません。
 

③仮歯から最終補綴物への移行

インプラントと骨の結合が確認できた後、仮歯を取り外して最終補綴物(人工歯)を装着します。この時点でようやく、見た目も機能も自然な状態に近づきます。

仮歯で過ごす治癒期間は、インプラントと骨が結合する重要な時期です。歯科医師の指示に従い、丁寧に過ごすことが大切です。
 

 

3. インプラント治療時における仮歯使用の注意点

仮歯はあくまで「治療中の仮の歯」であり、強度や耐久性は本物の歯や人工歯に比べて劣ります。そのため、使用中には以下の点に注意が必要です。
 

①硬いものを噛まない

仮歯は強く噛むことを想定して作られていないため、せんべいや氷、硬いナッツ類などは避けましょう。割れたり外れたりする可能性があります。
 

②粘着性のある食べ物は避ける

ガムやキャラメルなど粘着力のある食べ物は、仮歯が外れる原因になります。食事内容に気を配ることが大切です。
 

③丁寧なブラッシング

仮歯の周囲は汚れが溜まりやすく、むし歯や歯周病のリスクが高まることがあります。やわらかめの歯ブラシを使い、仮歯の周囲も丁寧に磨きましょう。
 

④デンタルフロスや歯間ブラシの使用

隣接する歯との間に汚れが残ると、仮歯の劣化や感染リスクが高まる可能性があります。デンタルフロスや歯間ブラシでの清掃を習慣づけること意識しましょう。
 

①違和感や痛みがあるときはすぐ相談

仮歯に違和感や痛み、ぐらつきが出てきた場合は、無理に使い続けずに歯科医師に相談しましょう。

仮歯の使用中は「壊さない・清潔に保つ・異常があれば早めに対応」の3つが基本です。
   

 

4.京都二条たけち歯科クリニックのインプラント治療について

インプラントのデメリットの一つに「手術が必要」ということがあります。 この「手術の恐怖」と、「それを乗り越えた時のこの上ない素晴らしい快適さ」。 この間にある大きな溝を埋めることが京都二条たけち歯科クリニックの使命だと考えています。  
 
当院では患者さんに合わせた様々な治療法があります。  
 

<手術に恐怖心を持っておられる方におすすめのインプラント治療法>

・メスで切らないインプラント(フラップレス手術)

 
メスを使わず、歯肉をめくったり、縫ったりしない治療法です。 手術時間が短時間で済み、術中の痛みが少なく、終わった後の痛みや腫れを抑えられるのが特徴です。  
 

・静脈内鎮静法によるインプラント

 
静脈内鎮静法での手術ならウトウトとしている間に手術が終わってしまいます。 全身麻酔は意識がなくなりますが、静脈内鎮静法では意識はありますがうたた寝をしているような、とてもリラックスした状態で手術を受けることができます。  
 

<総入れ歯でお困りの方におすすめの治療法>

・人工歯をシッカリ支えられるAll-on-4(オール・オン・フォー)

 
費用面や手術自体の負担を大きく軽減した治療法で、全ての歯を失った方(無歯顎)対象のインプラント方法です。 4本のインプラントを支えにしてかぶせ物を12本作ります。(5~6本のインプラントを使う場合もあります。) 人工歯はインプラントによって顎の骨とつながっていますので、従来の歯肉との吸着力で支える入れ歯とは異なり、生来の歯と同じように力を入れて食べ物を噛むことができます。        

 

まとめ

インプラント治療中の仮歯は、見た目を整えるだけでなく、噛む力の補助や歯並びの維持といった重要な役割を担います。治療中も心地よく過ごすためには、仮歯の使用上の注意点を理解し、丁寧にケアすることが大切です。
 
京都二条たけち歯科クリニックでは、患者様一人ひとりに適したインプラント治療を提案しています。
京都府 京都市でインプラントを検討している方は、京都二条たけち歯科クリニックまでご相談ください。

   

 

監修:武知 幸久


経歴:

   1989年 徳島大学歯学部卒業

   1997年 たけち歯科医院開業

   2011年 医療法人社団翔志会

        たけち歯科クリニック開設

        京都市立病院 登録医