歯周病

たけち歯科クリニックでは
歯周病の原因となる菌の数を低くコントロールすることに取り組んでおります

「歯ぐきから血が出る」「歯ぐきが腫れている」「歯が揺れている」「変なにおいがする」このような症状を、これまでに経験したことのある方がいらっしゃるかもしれません。これらはすべて歯周病の症状です。もちろん他にも症状はたくさんありますが、歯周病の怖いところは、ほとんどの場合痛みのない状態で気が付かないうちに進行してしまうというところです。
歯周病もほかの病気と同じく、早期発見・早期治療、そして予防がとても大切な病気です。

歯周病とは

歯周病は歯を支えている骨を
溶かしてしまう
歯ぐきと骨の病気です。

歯周病とは、お口の中の歯周病菌が増殖して毒素を出すことで、歯ぐきや歯を支えている骨が破壊されていく病気です。
歯周病は歯ぐきの病気だと思っている方が多いのですが、歯ぐきだけの病気では決してありません。
放っておくと進行し続け、歯を支えている骨がどんどん溶けてなくなってしまい、
歯がぐらぐら動くようになり、やがて自然に抜け落ちてしまう病気なのです。

歯周病のプロセス

01.歯肉炎

初期の歯周病です。歯の周囲にある歯ぐきだけが腫れている、比較的軽度な炎症の状態です。この段階ならほとんど元の状態に治すことができます。

02.軽い歯周炎

歯ぐきだけでなく、歯の周りの骨が溶け始めた状態。
この段階ならまだ歯を抜かずに済みます。

03.中程度の歯周炎

歯の周りの骨がかなり溶けてなくなっている状態。痛みや歯が揺れるといった症状が出始めます。まだ歯を抜かずに済む可能性があります。

04.重症の歯周炎

歯の周りの骨がなくなってしまい、歯が抜ける寸前の状態。再生療法を行えば、歯を抜かずに済む可能性もありますが、抜歯になる可能性が高いのがこの状態です。歯周病は特に日本人に多い病気で、20歳以上では、なんと約80%が歯周病にかかっているといわれています。歯を失う原因の第1位は歯周病です。いつまでも自分の歯で、何でも不自由なく食べられる状態を維持するためには、歯周病の予防と早い段階での治療が大切です。

症状がなくても安心できない
歯周病

歯周病はかなり進行するまで、自覚症状が現れません。そのため「歯ぐきの痛み」「歯が揺れてよく噛めない」など、冒頭でお伝えしたような症状が出た時には、歯周病はかなり進行しています。再生療法などの治療でも治すことが出来ず抜歯となってしまうことも少なくないのです。痛みや歯が揺れるといった症状が既にある方は、すぐに歯科を受診しましょう。

そして痛みや歯の揺れがなくても、歯磨きの時に血が出る、時々歯が浮いた感じがする、口臭が強くなった。このような方も、歯周病の初期段階かもしれません。早いうちに歯科を受診されることをおすすめいたします。

歯周病菌が及ぼす
体への悪影響

歯周病は歯の周囲の骨を溶かし、 歯の寿命を縮める病気です。
さらに、歯周病菌は、ご自身で気が付かない間に全身に悪影響を及ぼし続けているのです。歯周病は動脈硬化、心筋梗塞、そして糖尿病といった体の健康に弊害をもたらす病気にも影響しています。歯周病を引き起こし悪化させる原因は、歯周病菌です。歯周病が悪化すると、増殖した歯周病菌が血管の中に入り込み、毒素を放出します。この毒素はコレステロールを血管内に沈着させて血管を狭めたり、血管の細胞を傷つけたりして、動脈硬化や心筋梗塞を引き起こします。その他にも、歯周ポケットから出て血流にのった毒素は、体の中で血糖値を下げるインスリンを効きにくくします(インスリン抵抗性)。そのため、糖尿病が発症、進行しやすくなります。
歯周病菌は、口の中に留まらず、血管を通して全身に悪影響をもたらします。

今すぐ歯周病チェック
気になる方は早めに歯科受診を
おすすめします

歯周病は、できるだけ早く治療をすることが大切です。
自覚症状が現れにくく、いつ受診すればよいのか分かりにくいですが、
少し注意してみるといくつかのポイントがあります。
チェックリストにあるような症状が気になったら、歯周病の可能性があります。
一つでも当てはまるようでしたら、歯医者さんで検査を受けることをおすすめいたします。

チェックリスト

  • 歯ぐきが赤っぽい、腫れている
  • 歯ぐきがむずかゆい
  • 固いものが食べにくい
  • 歯がグラグラ動く
  • 歯みがきをすると血が出る
  • 口臭が強い
  • 歯ぐきから膿がでる
  • 歯が長くなった

歯周病治療の2つのポイント

歯周病治療の考え方は、大きく分けて「歯周病菌のコントロール」と「力のコントロール」の2つの視点があります。

01.歯周病菌のコントロール

歯周病菌のコントロールは、2つの段階に分かれます。1つ目は、歯周病菌が少なくなるようなお口の状態をつくること。
2つ目は、歯ぐきの中に入り込んだ歯周病菌をきれいに取り除くことです。

歯周病菌が少なくなるようなお口の状態をつくる
歯周病菌は、主に歯の表面に付着します。具体的には、歯石表面や歯のつめ物・かぶせ物の隙間部分です。歯周病菌が少なくなるようなお口の状態をつくるためには、菌が付着しやすい部分に対して、付着しにくい状態にしていく必要があります。
歯石表面は、菌にとっては絶好の繁殖場所です。歯石取りが必要であることは、皆さんもよくご存じだと思います。目的は、歯石自体を取り除くことではなく、歯石を取り除くことで、菌が付着する場所を取り除いているのです。次に、つめめ物やかぶせ物と歯との間に隙間や段差がある場合、そこは菌が繁殖する絶好の場所になります。そのため、この段差をなだらかにする治療が必要です。
歯ぐきの中に入り込んだ歯周病菌をきれいに取り除く
歯と歯ぐきの溝は、歯周病菌がたまりやすい場所です。この溝(歯周ポケット)が深いほど、菌が繁殖しやすい状態なのです。この歯周ポケットを浅くしていくことが、歯周病菌を減らすための大切なポイントになります。
歯周病菌数と歯周ポケットの深さには相関関係があって、歯ぐきの中に溜まっている菌を取り除くことが、歯周ポケットを浅くすることに繋がります。

02.力のコントロール

歯周病で歯を支える骨が破壊されてしまうと、嚙む力に耐えられなくなる可能性があります。
その場合、弱ってしまった歯に負担がかかり過ぎないように噛み合わせを補強していく必要があります。
具体的には、噛み合わせの調整を行ったり、入れ歯、インプラント、ブリッジといった欠損補綴を行ったり、揺れている歯同士を固定したりといった治療方法があります。さらに就寝中に過度な力が歯にかからないようにマウスピースを装着して寝ていただくという治療が必要です。
これらの治療は、ケースバイケースですので、必要性については診査・診断後にご相談させていただきます。

歯周病治療の流れ

  1. 01.カウンセリングと検査

    お口の状況を詳しく伺います。ご承諾を得た上で、お口の写真、歯周基本検査、レントゲン写真検査、むし歯検査などを行います。検査結果に基づいて現在の状態をご説明し、正しい歯磨き方法もお伝えします。
    また、歯ぐきの溝の菌をきれいに取り除く準備として、歯の表面の歯石や歯周病菌を除去する治療も行います。

  2. 02.歯周精密検査

    基本検査で、歯周病が進行している状態でしたら精密検査を行います。歯周精密検査の目的は2つです。レントゲンを部分的に何枚かに分けて撮影し、歯と周囲の骨の状態を詳しく調べます。もう一つは、歯周精密ポケット検査を行い、歯周病菌が歯の溝のどの辺りまで付着しているのかを詳しく検査します。

  3. 03.セルフプラークコントロールの確認

    歯周病治療では「プラークコントロール」が最も大切です。歯周病は菌が原因で発症し、進行していきますので、菌の数を低くコントロールすることが歯周病の進行を止める第一歩となります。プラークコントロールには「セルフコントロール」と「プロフェッショナルコントロール」の2つがあります。「セルフコントロール」とはご自身で行っていただくものです。ご自宅での歯みがきなどの日々のお口のケアがこれにあたります。
    セルフコントロールが、充分にできていない場合、歯周ポケットの中の歯周病菌をきれいに取り除いても、歯みがきが上手にできていなければ、再び菌が歯周ポケットに侵入して増えてしまいます。つまり、まったく良くならないのです。こうしたことを避けるためには、患者様にセルフコントロールに協力していただく必要があるのです。

  4. 04.治療

    歯周ポケットで繁殖した菌を徹底的に取り除く治療を行います。これは、SRP(スケーリング&ルートプレーニング)と呼ばれる治療です。
    SRPとは専用の器具や、超音波の器具を用いて歯周ポケットの歯石や感染した歯根の表面を取り除き、再び菌が付着しにくいようになめらかな表面にすることです。

  5. 05.再精密検査

    再度精密検査を行います。検査で目標まで改善していればば、ここで治療は終了です。

  6. 06.歯ぐきの手術

    再精密検査で治っていないと診断した場合は、歯ぐきの手術をご提案いたします。歯を支えている骨が破壊され、骨の形が凸凹になっている場合は、菌をきれいに取り除いても歯周ポケットが改善されないことがあります。この場合、骨の凸凹を平らにすることを目的に手術を行います。歯の周囲の骨の形が平らになると、菌の繁殖場所がなくなるので、歯周ポケットの改善が見込めます。ただし、状態をさらに良くするために必要だとしても、手術まではやりたくないという方には、その状態をできるだけ維持するようメンテナンスに移行するという選択肢もあります。ご要望を伺いしっかりとご相談させていただきますので、ご安心ください。

  7. 07.力のコントロール

    再度検査を行い、改善が確認できたら、必要な方には力によって歯に負担がかかり過ぎないように治療を行います。具体的には、前述の欠損補綴を行ったり、揺れている歯同士を固定したり、さらに就寝中に過度な力が歯にかからないようにマウスピースを作製したりといった治療です。こうした治療は、歯ぐきの状態が改善されてから行います。歯周病治療が終わると、「やっと治療が終わった。これで歯医者さんから解放される!」と思いたくなるでしょう。しかし、菌が減少し、歯ぐきの状態が良くなっても安心はできないのです。毎日のブラッシングでお口の中をどれほどきれいに磨いても、3ヵ月で歯周病菌は少しずつ増加していきます。歯周病菌の数が多くなると、歯周病は再び進行し始めます。つまり、定期的なメインテナンスでケアをして、お口の中の菌数を減らさないと、歯周病が再発する可能性が高くなります。メンテナンスの頻度は、3ヵ月に1回が基本です。歯磨きが上手な方は4ヵ月〜半年に1回です。あまり歯磨きが上手でない方や歯周病の状態が要観察の方は、3ヵ月よりも短く設定することもあります。