2. 自宅でできる入れ歯が痛いときの対処法

歯医者に行く前でも、自宅でできる工夫で痛みをやわらげられることがあります。ここでは、自宅でできる入れ歯の痛み対策について解説します。

①一時的に使用を中止する

痛みが強い場合は、入れ歯の使用を一時的に中断することで、歯肉の炎症や傷が回復しやすくなります。無理に使い続けると症状が悪化する可能性があります。

➁入れ歯安定剤を一時的に使う

市販の入れ歯安定剤を使うことで、入れ歯の動きを抑え、歯肉への刺激を軽減できる場合があります。ただし、使いすぎると適合が悪くなるため、使用には注意が必要です。

➂柔らかい食べ物を選ぶ

噛むと痛みを感じる場合は、柔らかく調理した食材を選ぶことで、歯肉への負担を軽減できる場合があります。食事の際には無理に固いものを噛まないことが大切です。

④口腔内を清潔に保つ

炎症を悪化させないためにも、入れ歯と口腔内の清掃は欠かせません。入れ歯は毎回しっかりと洗浄し、歯肉や舌も清潔に保ちましょう。

⑤痛みが続く場合は使用記録をつける

痛む時間帯や食事の内容などを記録しておくと、歯医者で診てもらう際に状況を伝えやすくなります。原因の特定にも役立つことがあるため、おすすめの方法です。

3. 入れ歯が痛いときに歯医者で行われる調整方法

自宅での対処でも痛みが改善しない場合は、歯医者での専門的な調整が必要になることがあります。ここでは、入れ歯が痛いときに歯医者で行われる調整方法について解説します。

①入れ歯の当たる部分を削る調整

痛みが出ている部分は、入れ歯が歯肉を強く圧迫している可能性があります。歯医者では、その部分を少しずつ削って圧迫をやわらげることで、痛みが出にくくなることもあります。

➁噛み合わせのバランスを調整する

上下の入れ歯の噛み合わせがずれていると、特定の部位に強い力が集中し痛みが出やすくなります。専用のチェックシートを使い、力のかかり方を確認したうえで微調整を行う場合があります。

➂リライニング（裏打ち）でフィット感を改善

歯肉の形が変化して入れ歯が合わなくなっている場合には、内側に新しい樹脂を加えるリライニング処置が有効になることがあります。これにより、歯ぐきとの隙間を埋めて入れ歯が安定しやすくなることがあります。

④入れ歯の再作製を提案される場合もある

破損や大幅な変形、長期間の使用による劣化がある場合には、新しく入れ歯を作り直すことが必要になる可能性もあります。調整だけでは対応が難しい場合に、再作製が選択肢となることがあります。

⑤定期的なチェックを受けることが予防につながる

入れ歯は使い続けるうちに少しずつ合わなくなっていくことがあります。半年〜1年に一度の定期的なチェックによって、不具合の早期発見と対処が期待できます。

まとめ

入れ歯が合わずに痛みが出る場合、その原因は入れ歯の形状や噛み合わせの不具合、歯肉の状態などさまざまです。まずは自宅でできる対処を行い、それでも痛みが続く場合には歯医者での調整が必要になることがあります。入れ歯の不具合を放置すると、口腔内環境の悪化や全身の健康への影響が出ることもあるため、症状に気づいたら早めに歯医者に相談し、適切な対応を受けることが大切です。

入れ歯の痛みにお悩みの方は、京都府京都市中京区の歯医者「京都二条たけち歯科クリニック」までお問い合わせください。