歯科の豆知識

「口もと」に自信ありますか?

「歯が黄ばんでいるんです」「歯並びがコンプレックスで…」とご自身の口元を気にされる方は年々増えています。

少し前までは美容関係者や若い方が中心でしたが、最近では接客したり人前に立ったりするお仕事の方や、成人式や結婚式など人生の晴れ舞台を控えてのご相談も多く、口元への美意識が高まってきているように感じます。

 

以前、このコラムでも国別の歯に関する意識の違いについてお伝えしましたが、先進国の中でも特に日本は歯に対する関心が低いといわれています。

 


この表は30代~50代のアメリカ(200人)と日本(200人)のビジネスマンに、

パナソニックが歯についてのアンケートをとった結果です。

図のように、アメリカでは「歯の病気は予防するもの」だと考えていますから、歯の病気があること自体にマイナスのイメージがあります。

むし歯など歯の病気をつくらないために、しっかりと予防にお金と時間をかけているので、当然、自分の歯に対する自信も持てますよね。

 

これに対して私たち日本人は、「歯は病気になってから治療するもの」だと考えています。

実際、当院に通われる方も「痛くなったので来ました」とおっしゃられることが多いです。

こうした意識の違いもあってか、多くの日本人は、一度むし歯になってしまっても「次また痛くなったら治せばいい」と二次的に歯を予防することもないため、数年後にまた悪くなって…というのを繰り返してしまいます。自分の歯に自信が持てなくなるのにも頷けますね。

では、「予防」とは具体的に何をすることなのでしょうか。

 

●予防のために必要なこと

まず大切なのは、ご自身のセルフケアです!
歯の予防治療(定期健診)で歯医者に通うことももちろん重要ですが、私たちがお手伝いできるのは数か月に一度のケアのときだけ。

1日3回しっかりお手入れする人と、1日1回だけお手入れする人を比較すると、3か月後には1日:2回分の差×1か月:約30日×3か月=約180回分ものお手入れの差が生じることになります!

「ちゃんと通っているのになんでむし歯になるの?」とよくご質問をいただきますが、こうした毎日の積み重ねによっては、たとえ定期的に歯医者に通っていても、歯の病気を予防することにはつながりにくくなります。

普段のケアに改善点があれば、歯みがきのタイミングから歯間ブラシなどのケアグッズの使い方まで、担当の歯科衛生士からアドバイスがもらえると思いますので、ぜひそれを実行してみてください。

もし、どれだけケアを頑張ってもむし歯や歯周病になるという方は、食生活が原因かもしれません。

気になる方は、一度、当院の様に管理栄養士が在籍している歯科医院に相談してみてください。

 

●さらに予防するために

歯並びが悪いと、どうしても汚れのたまりやすい場所ができてしまいます。

そこからむし歯や歯周病が進むこともあれば、噛み合わせの関係で口が閉じにくく、口呼吸になったり、発音や咀嚼(そしゃく)に影響が出たりすることもあります。

こうした問題は自分の努力だけでは解決できませんので、矯正を行っている歯科医院に相談してみてくださいね。

「矯正って子どものときにするものでは?」そう思われている方もいらっしゃるでしょうが、年齢に関係なく矯正は可能なのです!

昔に比べると矯正の種類も増えており、一般的なワイヤーのほかに、つけていても目立たないマウスピースタイプもあります。

患者様のご希望やお口の状態に応じて、適切な治療方法を提案してもらえるので、ぜひ参考にしてみてください。

 

歯並びがよくなると、お顔周りのゆがみが改善されたり、笑ったときの印象がさらによくなったりと、より充実した毎日を過ごせることでしょう。

 

ただし、ワイヤー矯正中はワイヤーの取り外しができないため、汚れがたまりやすく、むし歯のリスクが高くなります。

もしむし歯ができてしまうと、ワイヤーを取り外して治療を行う必要があるので、治療期間が長びく恐れもあります。

またお餅などの粘り気の強いものや、ぐっと力を入れて噛む必要のある硬い食べ物は食べられないといった制限も…。

 

マウスピース矯正の場合は、食事の度にマウスピースを外すので汚れはたまりにくいのですが、清涼飲料水などの砂糖の入った飲み物を、マウスピースを装着したまま飲んでしまうと、一気にむし歯のリスクが高まります。

どちらにしても、矯正中はいつもより注意して歯を守っていきましょう。

 

矯正の費用って高いんじゃないの?


保険適用が認められることもありますが、ほとんどの治療が自費治療となります。

一般的に100万円ほどの費用がかかるため、やってみたいけどなかなか手が出せないという方も多いようです。

実は、マウスピースによる前歯だけの部分矯正だと、その半分以下の料金で矯正することができます。

「子どものころに矯正したが大人になって後戻りした」「少しだけでこぼこしているのを治したい」このようなちょっとした歯並びを治すには最適な治療方法です。

 

当院では、部分的・全顎的なマウスピース矯正を行っております。

初回の矯正相談、検査費用は無料ですので、少しでも興味のある方はお気軽にお問い合わせくださいませ。

 

 

 

 

 

参考:PRTIMES   2021.7.20 「日本・アメリカ・ドイツのオーラルケア事情を徹底調査」より