歯科の豆知識

チョコレート効果は恋愛だけじゃない!?

青春の代名詞、バレンタインデー!

バレンタインに関わるチョコレートの売り上げはなんと毎年1000億円超え!

すごい金額ですよね。

味だけではなく見た目にも美しいチョコレートがたくさん並んでいると、ついつい自分の分も買ってしまったり。

そんな甘いチョコレートは身も心も癒してくれる魅力的な食べ物ですが、同時にむし歯になりやすい食べ物でも有名です。

チョコは食べたい!でもむし歯にはなりたくない!

そんなあなたのために、今日はチョコレートについてお伝えしたいと思います。

 

●あなたはむし歯になりやすい?なりにくい?

普段の食べ方をチェックしてみましょう。

Q1小腹がすいたときにチョコをつまむ Yes / No

Q2ビターチョコよりもミルクチョコやホワイトチョコが好き Yes / No

Q3夜ご飯のあとにチョコを食べることがある Yes / No

Q4チョコは噛まずに口の中で溶かすように食べる Yes / No

Q5チョコと一緒にジュースを飲むことが多い Yes / No

みなさんはいくつYesに○がつきましたか?

実はYesの数が多いほど、むし歯のリスクが非常に高い食べ方をされています!

特にQ2に当てはまった方は、食べる回数やタイミングによってむし歯のリスクがぐんと上がってしまうので注意が必要です。

チョコレートを食べるときは、この質問がすべてNoになるような食べ方を心がけてみてくださいね。

 

●ビター、ミルク、ホワイトの違い

 

主にこの3種類を目にすることが多いと思います。それぞれに甘さや色が異なるのは原材料に違いがあります。

チョコレートはカカオマス(カカオ豆をすりつぶしてペースト状にしたもの)、カカオバター(カカオ豆由来の油脂)、砂糖、乳製品を配合してつくられます。この配合の割合が異なることで味や風味が変わっていきます。

・ビターチョコレート

カカオマス、カカオバター、砂糖を使用した、カカオの配合率(カカオ分)の高いチョコレートです。

カカオ分の割合によってスイートやビターと名前が変わりますが、ミルクやホワイトに比べるとカカオ本来の味や風味が楽しめます。

・ミルクチョコレート

ビターチョコレートに乳製品が加わったチョコレートです。マイルドな味わいになっているため子どもから大人まで人気があります。最近ではカカオ分が高いミルクチョコレートも販売されています。

・ホワイトチョコレート

カカオマスが一切入っていないチョコレートです。そのためチョコレート特有の茶色っぽい色がつかず、乳製品などの色がそのまま現れます。カカオ分が低いのでとても甘いです。

 

これらのチョコレートの中にもさらにいろんな種類のチョコレートが販売されていますから、ビターだからといって砂糖が少ないわけではありません。

ただ、ほとんどのミルクチョコレートやホワイトチョコレートには大量の砂糖が添加されているので、ビターと比較するとむし歯のリスクは高くなります。

 

●チョコは健康に悪い?

 

 

先ほどまでチョコレートはむし歯になりやすいとご説明しましたが、その大きな原因は砂糖にあります。

つまり、砂糖が使用されていない、もしくは砂糖がほとんど入っていないチョコレートは、それほど恐れる必要はありません。

むしろ、チョコレートにはさまざまな健康効果があることが分かってきています。

 

●やっぱりすごいポリフェノール

 

このコラムでもおなじみ、チョコレートにもポリフェノールが豊富に含まれています。

チョコレートに含まれるポリフェノールは、カカオポリフェノールと呼ばれます。

・血圧低下

・認知機能の活性化

・アレルギーの改善

・美容効果

・動脈硬化予防

カカオポリフェノールには、これらの効果が期待できるという研究結果が発表されています。

このほかにもたくさんの研究が進められているので、さらなる健康効果が期待されます。

 

●ポリフェノールだけじゃないチョコレートパワー!

 

すぐれているのはポリフェノールだけではありません。実はチョコレートには特殊なプロテインが含まれています。

その名も、カカオプロテイン!

Meijiでは平成26年に「チョコレート摂取による健康機能に関する実証研究」が行われ、実験後のアンケートに「便通が改善した」という結果報告があったそうです。改善のもとは、カカオ豆に含まれるたんぱく質の「カカオプロテイン」のおかげ。腸内フローラの調整効果が確認され、排便の回数や量も増えたそうです!さらにうれしいのは、一見太りそうなチョコレートを食べ続けても体重の変動はみられなかったそうですよ!

 

これらのチョコレートの恩恵を受けるためには、ハイカカオのビターチョコレートを食べるようにしましょう。

前述したように、ミルクチョコレートやホワイトチョコレートにはカカオがほとんど含まれていないため、これらの効果はあまり期待できません。

カカオ含有量はパッケージに大きく記載されていることが多いので、健康効果を求めて購入するときは必ずチェックしましょう。

 

ただし、チョコレートは脂質のかたまりでもあるので、食べすぎには注意してくださいね。

また、多少なりとも砂糖が添加されているので、食べた後の歯みがきも丁寧に行いましょう。

 

 

最近ではチョコレートだけでなく、同じカカオから作られるココアパウダーにもハイカカオの商品が登場しています。

まだまだ寒い日が続きますので、ホットココアで手軽にカカオポリフェノールを取り入れるのもいいかもしれません。

バレンタインデーを過ぎるとチョコレートとは無縁という方も、この機会にぜひチョコレートの秘められたパワーに注目してみてくださいね。

 

 

 

 

 

監修:たけち歯科クリニック管理栄養士 栗木千明
参考:みんなの健康チョコライフ